英語の会話や歌では、隣り合った音同士が発音しやすいように変化することがあります。これを「同化」と言います。この曲には / t, d / の次に半母音の / j / が来たとき連結して融合同化する「said you = セー ヂュー」,「that you’ll = ザッ チョ」,「Loved you = ラブ ヂュー」,「at your = アッ チョー」,「that you = ザッ チュー」などが繰り返し出てきます。これらの融合同化して連結する音を聞き取り、発音する練習をするといいでしょう。
「Traitor(トレイター)」は、アメリカのシンガーソングライター Olivia Rodrigo(オリヴィア・ロドリゴ) が2021年にリリースしたデビューアルバム 『SOUR』 に収録された楽曲です。シングルとしてはアルバム発売後にプロモーション展開され、公式にラジオ向けシングルとしても発表されました。この曲は、失恋直後に元恋人がすぐに新しい相手と付き合い始めたことに対する裏切りの感情をテーマにしています。タイトルの「Traitor(裏切り者)」が示すように、法的に浮気ではなかったとしても「心はもう自分に無かったのではないか」という痛烈な疑念と悲しみが歌われています。オリヴィアの繊細で透明感のあるボーカルが、10代ならではのリアルな心情を鮮やかに表現し、多くのリスナーに共感を呼びました。
「Traitor」はシングルとして全米Billboard Hot 100で 最高9位 を記録し、世界各国でも上位にチャートインしました。特にストリーミングサービスでは爆発的な人気を博し、アルバム収録曲の中でも「drivers license」や「good 4 u」と並ぶ代表曲のひとつとなっています。さらに、この曲はオリヴィアのライブでも定番のバラード曲として披露され、観客が一体となって歌うシーンが話題となりました。批評家からも「10代の恋愛の痛みを普遍的な形で表現した傑作」と高く評価され、デビューアルバム『SOUR』を象徴する名曲として広く認知されています。