Feed The Birds (Tuppence A Bag)・Mary Poppins(1964)

【 学習ポイント・音の連結 】

子音で終わる単語の次に、母音や半母音 / j / で始まる単語が来て、それらが一つの意味の塊を成すとき、音の連結(リンキング)が起こります。この曲には語尾の子音と語頭の母音が連結する「tuppence a bag = プン サ ァーグ」にある / s / の連結の練習が出来ます。比較的一語一語を大事にしっかり歌っているので、連結は少ない代わりに、各語の発音とりわけ子音をはっきり発音して歌う練習をするとよいでしょう。

ウォルト・ディズニー本人が亡くなる2年前の1964年(東京オリンピックの年)に公開された映画メリーポピンズ。なかでもこの曲は生前のウォルトが最も愛した曲でした。「Feed the Bird」 は、銀行家の「Mr Banks」が子供たちに「2ペンス(= tuppence)を鳩の餌代にするくらいなら銀行に預けなさい、そうすれば利子も増えて大英帝国の繁栄を支える一助になるのだから」と諭しますが、子供はそんな絵空事よりただ鳩に餌をあげたいわけです。そのような子供の気持ちに寄り添うことの大切さをメリーポピンズが切々と歌い上げる名曲になっています。

作ったのはシャーマン兄弟で、メリーポピンズの全曲を作曲し、アカデミー賞作曲賞を受賞しています。その後も1967年の「ジャングルブック」や1970年の「おしゃれキャット」などの作曲も手掛け、さらに東京ディズニーランドでも人気のアトラクション「It’s a Small World」の作曲者としても有名です。ちなみに1983年の開園当初トゥモローランドにあった「Meet the World」というアトラクションの曲も彼らの作曲でした。日本の開国の歴史などがよくわかる回転シアタータイプのアトラクションの最後に流れてくるのが、その名も「Meet the World」という曲でした。

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