子音で終わる単語の次に、母音や半母音 / j / で始まる単語が来て、それらが一つの意味の塊を成すとき、音の連結(リンキング)が起こります。この曲には複数の単語が連結する「where are all = ウェー ラ ロー」,「turn and I = ター ネ ナイ」や「need a = ニー ダ」,「holding out = ホーディ ナウ」など連結する音がたくさん出てきます。
また、代名詞の「he, him, his, her, hers」の語頭の / h / は、会話や歌では普通弱く発音されます。この語頭の / h / は、日本人が聞き取りづらい子音の代表格ともいえます。これらの代名詞の前に子音で終わる単語があるとき / h / が脱落して、/ h / の次の母音と連結することがあります。この曲には / h / が脱落して連結する「and he’s = エ ニズ」が繰り返し出てきます。この / h / が脱落して連結する音を聞き取り発音する練習をするといいでしょう。
「Holding Out for a Hero(ホールディング・アウト・フォー・ア・ヒーロー)」は、ウェールズの歌手「Bonnie Tyler(ボニー・タイラー)」が、1984年の映画「Footloose(フットルース)」のサウンド・トラックとして録音した曲で、6番目のスタジオアルバム「Secret Dreams and Forbidden Fire(1986)」に収録され1984年7月5日にリリースされました。
「Holding Out for a Hero」は、アイルランドで1位、英国で2位、全米ビルボードシングルチャートでは最高34位を獲得しました。日本では「葛城ユキ」と「麻倉未稀」がカバーし、1984年11月5日に発売された麻倉盤の邦題「ヒロー」は、TBS土曜21時台の大映ドラマ「スクール☆ウォーズ」の主題歌として使用され、ドラマと共にヒットし、のちのテレビ番組などでラグビーの話題の際のBGMとして定番曲になっています。