歌のタイトルと同じ「It’s not easy = イッツ ナッ イージー」のフレーズが何度も出てきます「not」 の / t / は曲全体を通して破裂しないで発音されています。会話では、次の「easy」の母音のイと連結して「not easy = ナッ リージー」という発音も良く聞かれますが、この歌では「not easy = ナッ イージー」という発音です。
もう一つ、冒頭で繰り返し出てくる表現に「head of a camel = ヘー ロ バ キャーモ」,「neck of a crocodile = ネック オーバ クロコ ダイゥ」「ears of a cow = イァズ オ バ キャウ」 などの 「of a」という「前置詞+冠詞」の表現があります。前置詞も冠詞も文の中では弱く短く発音される単語ですが、歌ではメロディーやリズムによってはっきり歌われたり、速く歌われたりします。この歌で「of a = オーバ、オバ」 などの音で歌われています。
1977年公開の Pete’s Dragon「ピートとドラゴン」の中の挿入歌で、孤児のピートと灯台守の親切な娘ノラとの掛け合いの歌です。歌では、ピートが出会って友達になったドラゴンのエリオットの姿形やことを描写したり、友達を作るのは簡単じゃないことを伝えています。曲は心温まる素晴らしいメロディーで、ピートの素朴な歌い方と、ノラの説得力のある歌い方が印象的です。
なお、この映画は、実写映画の中にアニメのキャラが登場するパターンで、「南部の歌」(1946) や「メリーポピンズ」(1964) でも見られます。ただ、この映画では、人間の世界にドラゴンが出現しますが、他の2作品ではアニメーションの世界に人間が入っていくという設定なのが少し違うところです。
この映画は日本では公開されていないのですが、ピートとドラゴンのコンビはTDLの初代エレクトリカルパレードとエレクトリカルパレード・ドリームライツの両方に出てきます。緑に光輝くドラゴンにピートがまたがっているフロートは皆さんも見たことがあると思います。そして、実際の物語と同様に、ドラゴンのエリオットはパレードの最中に消えたり現れたりして、パレードのファンタジーな世界をさらに盛り上げています。